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『体験の内容はリアル』
 かつて、中国の仙道というものを志した者、仙人志願者としては、この内容はよく理解できるものです。
 仙道では気を練り、仙丹というものを腹の中心となる丹田で作り、最後には陽神というものに変え、そこに自分の精神を入れて体外離脱して、異次元世界に遊ぶ技法があるのですが、カスタネダの場合も夢見の体で体外離脱した後、盟友に誘われて夢見の第4門という歴代の呪術師も行ったことのない、かなり夢見では深い領域に入り込み、ゲーテがファウストで書いたような契約の世界に単身で行ってしまいます。
 仙道の場合は孫悟空の分身のように複数の体を作れますが、カスタネダはどうもアストラル体の単体で行っている雰囲気がします。
 カスタネダが視覚的に見ているのは、エネルギーの実態であり、人は光る繭として見え、契約の世界で登場している魔物(非有機的存在)も宇宙大に拡がるスパイダーネットのようなものとして視覚的には見えています。スパイダーネットには囚われている繭が見えたり・・・。
 まあ、ちょっと怖い話ですね。しかし、かなり体験の内容はリアルで、西洋哲学的に徹底しています。本作品はカスタネダシリーズの中でも一番衝撃を覚えた内容です。
 本書の翻訳が出たあと。少年ジャンプの『ジョジョの奇妙な冒険』などにも一部影響が見て取れると私は思います。
 本書を読む前には高藤聡一郎の仙道に関する本を、本書を読んだ後には、モンロー研究所関連の本をあたると良いでしょう。モンロー研究所関連本には、かなりの違いを感じるはずです。


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